浴びすぎると細胞を破壊し、皮膚にダメージを与える紫外線

 

その効果を逆手にとり、

紫外線を照射する事で雑菌やウイルスを死滅させる

 

ノーベル賞を受賞した天野浩教授(名古屋大学大学院)らが

研究しているのは、より殺菌能力に優れた深紫外線LEDの量産化

 

人工サファイアを窯の中に入れ

数種類の鉱物を吹き付けて高熱で定着させる

電極を付けて数千個に細かく裁断し、製品化する

 

その強力な殺菌能力は、

水道管の中に設置するだけで雑菌を死滅させることが出来る

世界中の水をキレイにして多くの子供たちを救いたいとのこと

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開発したのは、株式会社 DG TAKANO

約90%の水道料をカットできる節水ノズル

 

 

さらに同じ水量でも汚れの落ち方は、バブル90の方が優れる

 

その秘密は、脈動流

水の玉をマシンガンのように連続して出す機能

 

通常の水道水は、

最初に汚れに当たった時は洗浄に使われているが、

次の水は汚れに当たらずに水の上を水が滑り落ちていく

汚れに当たらない水は全て無駄

 

バブル90は水の玉が連続で出るので常に汚れに当たる

洗浄便座の水にも使われている脈動流

脈動流は、電気で水を断続的に出す脈動ポンプでしか起こせない

バブル90は、世界で初めて電気を使わずに、

水道の水圧のエネルギーだけで脈動流を起こす仕組みを開発

 

1つ数万円と高額だが、全国の3000店舗以上で活躍している

 

2014年10月から導入したPRONTOによると

水道料金が35%削減されたという

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●絶対に壊れない堤防をつくる技研製作所:北村精男

2015年2月11日、京都駅前の自動機械式の地下駐輪場が竣工

請け負ったのは技研製作所

地下には大きな円柱形の地下の空間が広がっている

その地下空間の壁は、一本一本の杭

画期的な方法で長い杭を正確に打つ技術を開発

入れた杭をそのまま壁にする事に成功した

 

杭打ちには、叩いたり押したり、いくつかの方法があるが、

いずれにせよ巨大な力が必要となる

技研製作所が開発した杭打ち機が、サイレントパイラー

3mもない小さな機械で、長い杭を打ち込む

その名の通り、静かに杭は地中へと入り、最大60mまで杭を打ち込んだ

 

杭を打ち込もうとすると地面の抵抗で機械自体が浮き上がってしまう

そこで北村はあらかじめ打ち込んだ杭を利用した

地中の圧力で抜けにくい状態の杭を掴むことで

小さくても地面の抵抗に負けずに打ち込める

 

一般的な堤防は地中に深く埋められてはおらず、その重さで固定されている

一方、北村が考えたのは、

深い地表まで杭を打ち込み巨大津波の威力に負けない堤防

津波シミュレーターを作ってまで、その強さを実証した

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日本ポリグルの会長:小田兼利が、

6年の歳月をかけて開発した浄化剤

その主成分は納豆のネバネバ成分:ポリグルタミン酸

水を汚す不純物をネバネバ成分が不純物をくっつけて固める仕組み

わずか100gで1トンの水を浄化する事が出来る

 

バングラディッシュでは、

多くの人が汚れた水で洗濯や炊事を行っている

小田は、タンクの中に砂や砂利を入れ 池の水を引き、

ろ過された水を再びタンクに汲み上げ、またろ過を繰り返す

ろ過を繰り返す事で水道なみの水質になる、

そんな簡単な浄水施設を作った

浄水施設を作る事で住民たちは

定期的に浄化剤を買ってくれるようになる

価格は その地域による 阪神・淡路大震災で被災し、給水車の列に並んだ

その行列の待ち時間、池の水を見て「この水が飲めたらなぁ」

これが開発のキッカケだった

1995年、浄化槽の開発に着手

今や浄化剤の販売先は世界40か国、年商は10億円を超えている

 

●磁性体結合ポリマー製凝集剤

鉄の粉とポリグルタミン酸を結合させた磁性体結合ポリマー製凝集剤

白い浄化剤と同じように黒い粉を泥水に溶かし かき混ぜると汚れが分離

電磁石を水に入れると分離した汚れが電磁石にくっつく

水が汚染された場合、その有害物質の除去に役立つのでは?と開発した

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●たった一滴の尿からがんを識別する線虫

 

九州大学 広津崇亮 助教授の研究

健康な人の尿とがん患者の尿を垂らし、

その真ん中に線虫、およそ100匹を置くと

がん患者の尿に寄っていくことを発見

 

これにより尿を提出するだけで早期がんが発見でき、

がん検診に対する敷居が低くなった

 

線虫と腫瘍マーカーの比較では、

腫瘍マーカーが25%に対し、

線虫は95.8%と高い精度を反応を示した

 

線虫とは、1ミリ程度の細長い糸状の生物

 

線虫は好きな匂いに寄り、嫌いな匂いから逃げる行動をとる

がん細胞には線虫が好む独特の匂いがあり、それに吸い寄せられる

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震災時の発見から手軽な耐震技術が生まれた

 

開発したのは三井化学産資

 

元々防水用に使われていたポリウレア

 

この樹脂を使っていた養殖場が

津波の被害を受けた後も元の形のまま残っていた事で

スプレーを表面に塗布するだけで強靭になる特徴を見出した

 

さらに衝撃を受けても形態を保持しようとするので

コンクリートなどの構造物の補強に利用することを考えられている

 

清水建設と共同で建物の外壁の倒壊を防ぐものを開発中

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●油をはじき水に馴染む親水撥油

開発したのは三菱マテリアル電子化成

 

混ざった水と油を分離するのは難しい

 

溶液に浸し乾かしたフィルターは、油をはじき、水だけを通す

その溶液が、世界で初めて開発された親水撥油コーティング剤

 

主成分は、フッ素化合物(Rf+α)

 

フッ素は水や油をはじくが、

ある有機物を混ぜると水を惹きつける特性を持つ

 

船の海難事故などで流出した油の処理への活用に期待される

 

傘やレインコートに使う水も油汚れもはじく素材を研究中に偶然発見した

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近畿大学水産研究所が生み出した近大マグロ

 

●クロマグロの完全養殖に成功した近畿大学

親魚の卵が孵化して成魚になり、その成魚が再び産卵する完全養殖

完全養殖のクロマグロを作り出したのが、熊井英水

1970年、マグロを飼育するための生態もそれほど分かっていない時代

クロマグロの完全養殖の研究を開始した

 

●卵から孵化した直後の謎の死

最も困難を決めたのが、卵が孵化した後の20日間

孵化したばかりの仔魚が謎の死を繰り返す

 

・浮上死:水中ポンプの影響でし水面に浮かんだ仔魚が、

自分の泳ぐ力では水面の表面張力から抜け出せなくなり死ぬ現象

浮上死を防ぐために、水槽の表面に魚油の膜を張り、表面張力を弱めた

 

・沈降死:仔魚が水槽の底に衝突し死んでしまう現象

沈降死を防ぐために、水槽の塩分濃度を調整、

さらに水中ポンプで水流の調整も行い、仔魚が沈まないようにした

 

・共食い

魚の共食いするを防ぐために数千匹もいる魚をサイズごとに選別

さらに生きている他の魚をエサとして与える事で共食いを防いだ

 

●解決するまで10年も費やした 配合飼料で成長しない

自然界の天然クロマグロは、生きている魚を食べて成長する

1キロ体重を増やすのに15キロの食事が必要

近畿大学では、サバやイワシを乾燥させた魚粉を

固形にした配合飼料を与えたが、クロマグロは全く成長しなかった

 

研究で明らかになったのは、クロマグロは孵化から3ヵ月間、

幽門垂と言われる消化酵素を分泌する器官が、完成しない

そのため加熱された魚粉のタンパク質を

分解する酵素が少なく、成長しなかった

 

解決するため、世界中の様々な魚粉を取り寄せ、

酵素処理された消化吸収しやすい魚粉を発見

その魚粉を使った配合飼料を与え、無事に成長するようになった

 

●結果

1995年と1996年に生まれたクロマグロがついに産卵し、

2002年6月23日、世界初のクロマグロの完全養殖に成功

 

現在、熊井と共に研究を続けてきた澤田好史 教授は、

キハダマグロの完全養殖に挑戦している

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漁網の老舗日東製網株式会社がJAXAの依頼で宇宙ゴミ用の網を開発

 

●宇宙ゴミを除去する導電性テザーシステム

 

宇宙には使われなくなった人工衛星など大量にゴミが存在し、

それが超高速で飛んでいるためとても危険とされている

 

そこで それを除去するため、導電性テザーシステムを計画

 

飛んでいる宇宙ゴミに電気が流れる長い紐:導電性テザーを取り付け、

それに電流を流すと、地球の磁場に影響し、

高度を下げさせ、大気圏で燃え尽きさせる

 

しかし一本の紐だと小さいゴミがかすっただけで簡単に切れてしまう

そこでJAXAが目をつけたのが、漁網

漁網のように網状にする事ですぐに切断されるのを防ぐ

そして魚網製造のトップクラスを誇る日東製網に製造を依頼

従来の漁網の技術に改良を重ね、網状の金属製の紐の開発に成功

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ワールドビジネスサテライトで紹介

 

電力を制御するスイッチの役割を持つパワー半導体

開発したのは、早稲田大学 基幹理工学部 川原田洋 教授

 

3ミリ四方の基盤上に144個のパワー半導体が並ぶ

そのパワー半導体1個が絶える電圧は、1600ボルト

現在 主流のシリコンを使った半導体と比べると50倍以上の性能

 

高い電圧と電流が流れると熱が発生する

熱を逃がす性能が高い人工ダイヤモンドを使用している

 

これが実用化できれば、電力を効率よく使え、

省エネ性能を格段に高める事が出来ると期待されている

 

川原田氏いわく「ハイブリットカーや電気自動車など500ボルトの高電圧でモーターを回す駆動系、動力系に使いたい」

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