成形加工技術」カテゴリーアーカイブ

・UCHIDA:埼玉県入間郡三芳町上富2048-1
カーボンは、鉄よりも強く軽い
 
ボーイング787の機体重量の半分を
カーボンにしたところ、燃費が20%も改善された
 
強い結晶構造を持つ炭素繊維で織り上げ、
樹脂を染み込ませると炭素繊維シートになる
作りたい製品の型に合わせてシートを何枚も貼り、
大きな圧力釜で高温で焼き固めて、あらゆる形に加工する
 
この加工には、職人の技術が必要となる
 
ランボルギーニを愛するUCHIDA:内田敏一 社長は、
ランボルギーニ研究所:パオロ・フェラボリ所長から
エンジン部品の製造を依頼され、今もなお研究開発を続けている

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夢の扉+で紹介

●はやぶさ2の衝突装置と推進計スラスタ

水や有機物を含んでいると思われる太陽系の小惑星1999JU3

はやぶさ2のミッションは、小惑星1999JU3から石や砂を持ち帰ること

そこに生命の起源がある

到着するとはやぶさ2は、衝突装置を切り離す

その装置が上空で弾丸を発射し、表面にクレーターを作る

そこへはやぶさ2が着陸、小惑星1999JU3の地中の物質を採取する

 

衝突装置はステンレスのケースと銅のふたから成り、中に火薬が入っている

火薬の爆発力で銅のふたが吹き飛び、秒速2000m/hの弾丸となり衝突する

衝突装置を開発したのが、火薬を扱う日本工機株式会社

普段火薬を使うのは採石場やトンネルの掘削などで、宇宙の仕事は初めて

 

ステンレスのケースと銅のふたを削り出したのは、

精密機器の加工を得意とするタマテック

求められたのは4年もの間、宇宙を旅する強度とはやぶさに搭載するための軽さ

ステンレスの塊を極限まで薄く削る、その厚さは約1㎜

 

ステンレスケースと銅のふたの溶接したのは、東成イービー東北株式会社

電子ビーム溶接加工機を使用した

 

銅のふたを真っ直ぐ吹き飛ばすためには中に詰める火薬がカギとなる

そこで少量でも爆発力の高い粘着質の火薬を選択

最も大切なのは火薬の密度を均一にすること

爆発エネルギーは波のように伝わる

波の先端が中心にあたる事で銅のふたは弾丸の形になって真っ直ぐに飛ぶ

 

全12基搭載された噴射口からガスを吹き出し、

はやぶさ2の姿勢を制御する推進計スラスタ

開発したのが熊本県のナカヤマ精密

スラスタの心臓部:燃料噴射装置

一般的な噴射装置は酸化剤と燃料を混ぜガスを複数の穴から噴射する

もしその穴が同じでなかったら噴射の勢いが変わってしまう

そうなると機体は制御困難に

それは職人技による仕事で、JAXAも極秘扱いにするほどの技術だった

材質や形状を見てドリルの刃先を磨き、120度に削りあげる

磨いたドリルで穴をあけると削りカスが左右均等に

標準仕様のドリルとはまるで違う

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所さんの学校じゃ教えてくれないそこんトコロ!で紹介

 

●どこからでも切れる袋:マジックカット

切り口がないのに何処からでもキレイに簡単に切れるマジックカット

“こちら側のどこからでも切れます”と書かれたわさびや醤油の袋

袋だけで現在までの売り上げは100億円を超える

マジックカットを開発したのが、

食品などの包装用フィルムやプラスチック容器を製造する旭化成パックス

 

●どこからでも切れる仕組み

袋の端には小さな切れ目があり、

引っ張るだけで小さな傷から裂け目ができ、次の傷へとつながる

それが切れ目となって開くという仕組み

開発期間は5年…

傷の長さ:0.5㎜、間隔:0.5㎜がマジックカットの黄金比

その傷を正確に入れるには、これまでの機械には不可能だった

傷をつけるためのローラーは、職人による手造り

傷の形が直線では一気に切れてしまうので、三日月形に

 

●開発のキッカケ

35年前、当時の専務は大阪からの出張帰りのため、新幹線の中にいた

ビールとつまみで仕事の疲れを癒すのが楽しみだった

しかし、老眼で切れ目が見つからず、おつまみの袋をどうやっても開けられない

翌日、専務は会社の技術者に自分の思いをぶつける

「指先だけで簡単に どこからでも開けられる袋は作れないか?」

袋が破れて欲しくない時には裂けない、裂きたい時には簡単に裂ける技術

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