ガイアの夜明けで紹介
愛媛県産のミカン:清見の収穫最盛期は3~4月
20年前は店頭で1個150円ほどで売られていた「清見」が、
現在では1個100円まで値下がりしている
そのうちミカン農家の手取りは1個当たり30円~40円
経営が成り立たなくなりミカン農家の戸数は半分近くに減っている
販売するスーパーでは、
冬の温州ミカンが終わると春には少し大きめのみかんが売り場に一斉に並ぶ
開発が進んだ事で清見が高く売られていた20年前に比べ、品種が格段に増えた
それらの出荷が春に集中するため、ミカン全体に値崩れが起きていた
・みかん研究所:愛媛県宇和島市
主任研究員の井上久雄氏が画期的な技術を開発した
●ミカンを新鮮な状態のまま長期保存させる技術
外観や味、香りを変わらないように長期保存できれば、
出荷期間を延長することができミカンの価格の値崩れを防ぐことが出来る
カワラヨモギから抽出した液をミカンの皮に塗り、ビニールに入れるだけ
カワラヨモギは漢方薬の原料にも使われ、抗菌作用があり、カビの発生を抑制する
包むビニールには目に見えない小さな穴が開いている
清見の呼吸を適度に抑え劣化を防ぐ
・検証実験
何もしない清見と処理を施した清見を温度5度に設定した冷蔵庫に入れる
2か月後、冷蔵庫から取り出してみると…
無処理のミカンは青カビが繁殖したり、シミで変色したりしていたのに対し、
処理を施した清見は以前と全く変わっていなかった
4月、JAにしうわは、この技術を試験的に導入
軍手にカワラヨモギの液を浸し、約4万個に処理を施し、貯蔵冷蔵庫で2か月以上保存した
6月、スーパーでは長期保存した清見が販売、ライバルの品種が少なくなっていたため価格は1個当たり150円
2か月前の1.5倍
ミカン農家の手取りは1個当たり70円~80円、2ヶ月待つだけで倍近い増収になる
画期的なアイデアや技術が苦境の農家を救う
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