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●生田和良が開発するデング熱の特効薬

大阪大学 微生物研究所:生田和良 教授が研究

政府開発援助:ODAの一環として特効薬開発に着手

生田らの開発チームは、デング熱の発症者の多いタイに渡った

 

現地の医師らとウイルスを無効化する

抗体を作る抗体医薬を目指したが、

当初、培養すらできない状況が続いた

慣れていないため基礎の技術を高める必要があった

現在、タイの患者の血液を使って

デング熱に有効な抗体を製造する段階に入った

 

製造した抗体を人に治療薬、

もしくは予防薬として使う臨床試験に入る

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年間100万人も命を落とす熱帯熱マラリア

熱帯熱マラリアは年間100万人の死亡者を出す

その7、8割は、0~5歳の子供達ばかり

 

そもそもマラリアはウイルスでもなければ最近でもない

それはマラリア原虫という寄生虫

髪の毛の1/10ほどの大きさの寄生虫が、

ハマダラカを媒介し体内に入り込む

マラリア原虫は まず肝臓に取り付く

3日~1週間かけて数千倍に増殖

そして赤血球に寄生し、破壊していく

破壊活動を続けながらマラリア原虫は さらに増殖

赤血球が破壊するときに有害な物質が出ることで40度近い高熱を発する

さらに感染した赤血球が血管に詰まることで

腎不全、肺水腫、脳障害を引き起こし、最悪の場合 死に至る

 

マラリア原虫には抗体が攻撃する標的が数千種類も存在し、

さらにそれが原虫ごとに事あるという

一つのマラリア原虫でワクチンを作っても

他の原虫が現れると標的が変わるため攻撃ができない

そのためマラリアワクチンは不可能に近いと言われてきた

 

大阪大学微生物病研究所:堀井敏宏は、

マラリア発生地であるにかかわらず

マラリアに発症しにくい人がいることに注目

ウガンダやソロモン諸島で彼らの血液を調査した

あらゆるマラリア原虫に攻撃する抗体が存在するのでは、と考えた

 

アメリカに留学していた時に

偶然 発見したマラリア原虫のSEARと呼ばれる標的

 

調べを進めると、たまたまSEARに対して免疫を獲得した人は、

マラリアに感染しないことが分かった

数千種類の標的を持つマラリア原虫だが、

すべてにSERAという同じ標的が存在するのではないか?

 

そこで堀井は、世界中から445種もの

マラリア原虫を集め、何百と解析を繰り返した

するとすべての原虫が同じSERAを持っていることが分かった

人工的にSERAに対する免疫を誘導すればマラリアに感染しなくなる

 

132人の臨床試験で72%の予防効果が確認された

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大阪医科大学 がんセンター特務教授 宮武伸一

放射線治療で世界一の臨床経験を持つ脳外科医

彼が行うホウ素中性子捕捉療法は、

他に手立てがなくなった患者に対する最終手段

●ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)とは?

がん細胞に取り込まれやすい性質を持つホウ素化合物薬剤を点滴

ホウ素が がん細胞に行き渡ったところで

原子炉から放射線の一種:中性子を当てる

中性子はホウ素に当たると細胞1個分の規模で核分裂し、がん細胞を破壊

ホウ素を取り込まない正常な細胞は傷付く事はない

患部の中のがん細胞を狙い撃つ画期的な方法

・京都大学原子炉実験所:大阪府泉南郡熊取町朝代西2-1010

ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹博士が中心となって創設

 

●BNCTを研究している主な医療機関

脳腫瘍、頭頸部ガン、肝臓がん、肺がん、皮膚がんなど

総合南東病院、筑波大学、国立がん研究センター、大阪大学、徳島大学

京都大学原子炉実験所、大阪医科大学、大阪府立大学、川崎医科大学

 

●小型加速器によるBNCT専門の医療センター

住友重機械工業 粒子線プロジェクト:矢島暁

従来のBNCTは原子炉を使った治療照射で大きな敷地を要するものだった

一般病院にも十分設置できるように小型の加速器を開発

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