食品廃棄物をリサイクルした豚のエサ:リキッド発酵飼料

ガイアの夜明けで紹介

 

養豚農家は普通、配合飼料というエサを豚に与えて育てる

主な原料は輸入されるトウモロコシ、大豆粕など

その配合飼料の価格は、2000年以降上昇し、現在では倍近くまで高騰している

2000年の豚肉の1キロ当たりの単価と今の単価はほとんど変わらない

エサ代が高騰することで養豚農家の経営を圧迫している

 

●食品廃棄物をリサイクルした豚のエサ:リキッド発酵飼料

・日本フードエコロジーセンター

画期的なエサを作ったのが社長:高橋巧一氏

日本の畜産農家の現状を知る高橋氏はヨーロッパの養豚業を視察した

そこではチーズを作る際に出るホエイ(乳清)やワイン作りの際に出る

ブドウ粕などを捨てることなく利用し、養豚用に液体のエサを生産していた

それを見て、高橋氏は閃いた

日本向けにアレンジすれば日本の農家にも役立つのではないか?と

帰国後、目をつけたのは食品工場などから出る食品廃棄物

それを利用して豚のエサを作ろうと考えた

2005年、小田急グループのバックアップの下、

日本フードエコロジーセンターを相模原市に開設した

その工場には日々大量の食品廃棄物が持ち込まれる

それは残飯ではなく大量に作りすぎや売れ残りの食品

これで豚のエサを作るとスゴイことが起きた

 

現在、170以上の食品関連企業と契約を結んでいる

食品廃棄物を焼却施設に持っていった場合、

1キロ当たり25~40円を食品会社は支払わなければならない

対して日本フードエコロジーセンターでは1キロ当たり20円で受け入れている

リサイクルをしながらコストダウンになる

 

焼き立てのパンをウリにしているパン屋などの高級バンズ、

コンビニ向けのおにぎりや弁当を製造する工場の大量のご飯…

 

ご飯やパン、麺類などの炭水化物、野菜や果物など、

人間と豚は必要とする栄養素が似ているため、

人が食べる物を豚のエサにするのは理にかなっている

破砕処理を加えるとミキサーで砕いたようなドロドロの状態となる

殺菌、さらに乳酸発酵させて豚のエサ:リキッド発酵飼料が完成する

リキッド発酵飼料は配合飼料の約半額で養豚農家に販売している

 

リキッド発酵飼料で育てられた豚肉は、格段に美味しくなり単価が上がる

トウモロコシと比べると米や小麦はオレイン酸の割合が多い

オレイン酸は不飽和脂肪酸の一つで常温で解ける脂

豚肉の脂が甘く口どけが早い、旨味が増すという

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