夢の扉+で紹介
筋肉からは様々な物質が分泌され、
体を守っている事が近年明らかになってきた
首都大学東京:藤井宣晴 教授は、筋肉研究のスペシャリスト
藤井いわく「筋肉は健康を生む源の臓器」だと言う
●筋肉から分泌される寿命を延ばすホルモン
藤井はホルモンを筋肉細胞から20種類も発見した
筋肉の常識を変えるほどの発見だった
藤井はその役割を突き止めようとしている
例えば、人は疲労やストレスなどによって体が錆びつき老化する
体の錆びを除去するホルモンが筋肉から分泌されていた
このホルモンをショウジョウバエに
投与したところ、寿命が25%も伸びた
筋肉から出るホルモンが人の寿命をも延ばすと考えている
●筋肉から分泌される物質の効果
筋肉が生み出す物質はホルモンだけではない
それらの物質で新薬を作ろうと世界中で研究が進められている
内閣府 最先端・次世代研究開発支援プログラムが開始した
・寿命が延びる
・大腸がん、乳がん、子宮がんなどの発症リスクが低下する
・アルツハイマー病、脳卒中、うつ病の予防
●血糖値を下げるAMPキナーゼ
血糖値が上昇すると糖尿病を引き起こし、
脳卒中や心筋梗塞になるリスクが高まる
藤井は血糖値を下げる物質を世界で初めて筋肉から発見した
・AMPキナーゼ
人間が行う様々な行動にAMPキナーゼは、
必要に応じて糖を分配する役割を担っている
糖の在庫が無くなった時、AMPキナーゼを活性化させると
血液から糖を調達、結果 血糖値を下げることを突き止めた
90年前に発見されたインスリンに次ぐ大発見
今、AMPキナーゼを活性化させる新薬の開発を進めている
●AMPキナーゼを活性化させる運動
少し速めのジョギングを10分で活性化される
運動が苦手な人は、汗が出るか出ないかのスピードで30分、
スローなジョギングをすると同じ効果が期待できる
寝た状態で、ダンベルを上下させる程度の運動でも効果が認められた
●筋肉量が減った男性は維持した人に比べ、病気による死亡率が2倍に
特に呼吸器疾患による死亡率は2.6倍も高かった
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