(228)
「電子情報通信技術」カテゴリーアーカイブ
●プラズマで妖精を描くFairy Lights in Femtoseconds
作家:落合信彦の息子で、メディアアーティスト:落合陽一が開発
焦光点:100ナノメートル単位でレンズやレーザーを配置
装置を起動すると空中に様々な形のプラズマが発光
集中照射されたレーザーの強力な電場によって
空気を電離させて発光させている
レーザーを制御すれば思い通りの絵を描くことも可能
そこには光の輝点が浮いており、触ると実際に触覚を感じる
将来 スイッチや触覚ディスプレイに応用されるかもしれない
(228)
東京大学大学院:牧野泰才が開発
装置に紙風船を置くと映像を通して隣の装置に映し出される
映像の紙風船を突くと本物の紙風船が落ちる
さらに離れた場所で手と手が触れ合う感覚も得られる
●原理は超音波
装置には市販の超音波のスピーカーが1000個
企業と協業で研究を重ねてきた 将来的に離れて暮らす祖父と孫、遠距離恋愛中のカップルなど
実際に会うことができない関係を埋めることができるようになる
(296)
●空間の限られた範囲にだけ音を届ける事ができる超音波スピーカー
立命館大学 音情報処理研究室の研究
150に及ぶ小さなスピーカーひとつひとつが超音波を出すことで
空間の限られた範囲にだけ音を届ける事ができる
複数の超音波信号を発し、
それらが1点に混ざり合ったところだけに音が発生する技術
音は高すぎると聞こえないようになるが
超音波と超音波を重ねると
2つの超音波が打ち消しあって音が低くなる
それを差音と言い、結果 音が聞こえるようになる
リビングでそれぞれ違った音を1つの部屋で楽しめるようになる
(282)
●撃たれる感覚が体験できる振動
NTTコミュニケーション:渡邊淳司が研究しているのは、
何かが体を突き抜けるような気がする振動
お腹に巻くベルトの中には、
お腹と背中に当たる位置にスピーカーが付けられている
2つのスピーカーにわずかな時間差で
振動を送ることで何かが体を貫通したように感じる
普通に叩くと振動は横に広がってしまう
スピーカーの周りをうまく囲むことで
振動を縦に体に送り込む
映画やゲームにより臨場感を出すアイテムとして研究が続いている
(228)
●引っ張られる感覚を作り出す「ぶるなび3」
NTT厚木研究開発センタ:神奈川県厚木市が開発
「バーチャル犬の散歩」と黒くて丸い「ぶるなび3」
「ぶるなび3」を手に持ち、犬がいるバーチャル空間の前に立つ
すると特に引っ張られてもいないのに
画面の犬に引っ張られる気がする
NTTコミュニケーション科学基礎研究所:五味裕章によると
これまで引っ張られる感覚を
本当に引っ張らないで作り出すことはできなかった
「ぐるなび3」の中にはおもりが入っており、
ローラーの回転で一方には速く、一方にはゆっくり動く
人間は速い動きは感じやすく、遅い動きは感じにくい
速くとゆっくり動くを高速で繰り返すことで、
まるで一方にだけ引っ張られているかのように勘違いする
将来的に引っ張りながら道案内できるように研究している
(348)
●手の動きを完全再現するゴム手袋
開発したのはバンドー化学
フィルム技術とゴムの加工技術を使い、
薄くて柔らかくてよく伸びるセンサーを開発
どれだけ伸びるかも測ることができ、
それと同じ動きをロボットに伝えて、同じ動きを再現させる
これまでは、同じように動きを再現するとき、
大掛かりな機械で読み込むタイプが一般的だった
すでにゴムセンサーは、asicsで採用されている
ウェアがどれだけ引っ張られるかを計測するのに使っている
(460)
●声から感情が分かる「こころコンパス」
開発したのは、スマートメディカル株式会社
それは人の声から気分や感情を測る技術
3万8000件の音声サンプルを基に
人の声を音程、音量、調子、強弱、リズム、
声色、間隔、時間、話速、韻律の10項目に分けて分析
国籍や性別に関係なく喜び、怒り、落ち着き、悲しみの4つの感情の内、
その瞬間 どの感情が一番心を支配しているのか?秒単位で表示する
(402)
●自己修復する電気配線
早稲田大学 理工学部:岩瀬英治の研究
金属ナノ粒子という非常に小さな金属の粒子が含まれた液体を
亀裂が入った電気配線に垂らし電圧をかけると、
亀裂の入った電気配線の部分に電気的な力が作用する
すると金属ナノ粒子に力が働き、
亀裂部分に粒子が集まり亀裂をつなげる
この現象を電界トラップという
粒子が分散した液体に電気配線を包むことで
断線しても勝手に修復してくれる電気配線が誕生する
一時的な修復するのではなく完全に修復できる
(211)
ワールドビジネスサテライトで紹介
電力を制御するスイッチの役割を持つパワー半導体
開発したのは、早稲田大学 基幹理工学部 川原田洋 教授
3ミリ四方の基盤上に144個のパワー半導体が並ぶ
そのパワー半導体1個が絶える電圧は、1600ボルト
現在 主流のシリコンを使った半導体と比べると50倍以上の性能
高い電圧と電流が流れると熱が発生する
熱を逃がす性能が高い人工ダイヤモンドを使用している
これが実用化できれば、電力を効率よく使え、
省エネ性能を格段に高める事が出来ると期待されている
川原田氏いわく「ハイブリットカーや電気自動車など500ボルトの高電圧でモーターを回す駆動系、動力系に使いたい」
(236)